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タイワンヤマネコの生態保育

発表時間 2016/10/10 21:30
更新時間 2017/05/25 17:30
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タイワンヤマネコの生態保育

タイワンヤマネコの生態保育


タイワンヤマネコ(Prionailurus bengalensis chinensis)は台湾にわずか2種類しかいない原生のネコ科動物の1種で、分類上タイワンヤマネコ属に属します。英名はleopard catで、「豹猫」とも呼ばれています。体中にある硬貨サイズの斑点から「金銭猫」とも、山間で活動することから「山猫」とも呼ばれています。タイワンヤマネコの中国語名には「虎」の文字がありますが、体格は猫に似ており、体重はおよそ3-6キロです。唇が短く、耳が丸いのが身体的特徴です。尻尾はやや短く、頭から体の40-50%の長さです。体毛は灰褐色から黄褐色まで様々で、体・手足と尻尾の毛には硬貨サイズの濃い褐色の斑点があります。

タイワンヤマネコの生態保育

タイワンヤマネコの生態保育

ネコ科に属するタイワンヤマネコは優れた視覚、聴覚と嗅覚を持ち、主に夜間と朝晩に活動しますが、まれに日中も活動します。タイワンヤマネコは孤独を好み、ひっそりと機敏に行動するので、あまり野外では目撃されません。しかし排泄物、尿液、爪痕や体の匂いで活動範囲をマーキングし、メッセージを伝達するため、稜線が高い丘の林の下にある平坦な開けた地形、あるいは山間歩道の小道や獣道では、よくタイワンヤマネコの排泄物が見られます。

タイワンヤマネコは主にネズミ類、トガリネズミ、リス、野うさぎなどの小型哺乳類を食べ、ついで鳥類、トカゲや蛇などの爬虫類、さらには昆虫もタイワンヤマネコの捕食対象です。タイワンヤマネコは食物連鎖の中で上位消費者に位置し、個体群の数量の変化は、食物連鎖の下位層種(第一次消費者など)の個体群の起伏と密接に関係します。そのため全生態系の機能に影響するので、タイワンヤマネコは生息する低山生態系でネズミ類の個体数をコントロールする重要な役割を担います。ネズミ類は人間の農作物に被害をもたらす、あるいは疾病を伝染させて健康を脅かすことから、大自然がタイワンヤマネコに与えた生態機能と重要性に気づかされます。

広葉樹林-タイワンヤマネコの生息地

広葉樹林-タイワンヤマネコの生息地

タイワンヤマネコの分布エリアは中国とロシアの国境、中国大陸、韓国、日本、台湾、東南アジア、インドやパキスタン北部に広がります。各種異なる海抜高度や自然生息地を含む様々な場所に適応でき、湿地、雨林、広葉樹林、針葉樹林、さらには二次林、農業開発地、アブラヤシ園、果樹園といった人間が干渉した環境にも生息します。タイワンヤマネコは人間が干渉した環境にも適応できますが、人類がタイワンヤマネコを捕獲し利用したことで個体群に大きな影響を与えました。その中でも毛皮の取引が早期の主な減少の原因です。またここ10年ほどで、環境の開発と利用による自然生息地の減少、破壊や分断化、および道路開発により生じるロードキルや外来種の侵入といった各種現象がタイワンヤマネコの個体群に影響を与えています。

台湾では、タイワンヤマネコは絶滅危惧のI級指定保護動物に加えられています。現在苗栗県、台中市、南投県でのみ記録があり、10~20年前には嘉義県と台南県にも記録がありましたが、近年出現記録はありません。さらに古書や日本統治時代の日本学者の調査書によると、早期のタイワンヤマネコは普遍的に台湾の低海抜環境に分布していたことが推定できます。1956年にはタイワンヤマネコが全島に分布していたとの資料があり、1974年になるとタイワンヤマネコは全島には分布していないが、一部地区で頻繁に見られるとの記載から、分布範囲が年々縮小し、個体群が分散していることが分かります。

本市政府農業局は2016年に国立東華大学に「2016年度台中地区タイワンヤマネコ個体群調査及び保全に関する研究委託計画」を依頼し、2016年9月から2017年1月までの間に、后里区、東勢区、新社区、石岡区、豊原区、北屯区に全部で41の定点撮影ポイントを設置しました。そのうち、后里区、東勢区、新社区の3区でタイワンヤマネコの姿をとらえることができました。この研究に関する調査結果も花博において展示する予定です。

赤外線カメラがとらえたタイワンヤマネコの写真

赤外線カメラがとらえたタイワンヤマネコの写真

タイワンヤマネコが脅威に直面していることが分かり、政府の関連部門、学者や民間組織が次々と(1)タイワンヤマネコの救助通報、野生復帰と収容、(2)孤児のタイワンヤマネコを訓練し野生復帰させ、元の生息地に戻って生活できるようにすることで地元の個体と遺伝子を補充する、(3)動物用通路を作り、道路警告表示を設置し、タイワンヤマネコのロードキルを減らす、(4)タイワンヤマネコの生息地の開発に注意し、タイワンヤマネコの個体群に対する衝撃を減らす、(4)保護教育の普及、(5)コミュニティ保護の普及と有効的な産業の推進といったタイワンヤマネコ保護の作業を推進しています。そして現在努力している各種作業のほか、タイワンヤマネコの更に詳しい生態と保護研究、およびタイワンヤマネコ保護活動の開拓が必要となっています。特にタイワンヤマネコの保護教育とコミュニティ保護は、公・私的部門や団体、さらには個人のボランティアと一緒に普及に努め、社会大衆の共同参加が必要となります。

參展競賽
參展競賽
企業の参加
企業の参加